万葉集(まんようしゅう)

奈良時代の歌集。(629ー759年頃成立?)。20巻。

 万葉集には、短歌・長歌・旋頭歌(せどうか)・仏足石歌・連歌が詠まれていて、その数は約4500余首が載っている。わが国でもっと古く花蓮を詠んだ、次の、長歌一首、和歌三首の四首が載っている。

  御佩(みあかし)を 剣の池の 蓮葉(はちすば)に 渟れる水の 行方無み わがする時に 逢ふべしと 逢ひたる君を な寝そと 母聞せども わが情(こころ)清隅(きよすみ)の池の 池の底 われは忘れじ ただに逢ふでに (巻第十三 三二八九)

         荷葉(はつすば)を詠む歌   長忌寸意吉麿

  蓮葉(はちすば)は かくこそあるもの 意吉麿(おきまろ) 家にあるものは

   芋(うも)の葉にあらじ              (巻第十六、三八二六)

         新田部親王に獻れる歌一首

  勝間田の 池はわれ知る 蓮無し 然(しか)言ふ君が 髭無き如し

                           (巻第十六、三八三五)

ひさかたの 雨も降らぬか 蓮葉に 渟(たま)れる水の 玉に似たる見む

                                                                                                           (巻第十六、三八三七)

以上の四首で、この時代の花蓮の観賞は、仏教の影響がなく、花より葉に転がる露を愛でる和歌が多い。

2解題

 

 

カテゴリー: 蓮学文献解題   パーマリンク