関東も今年は早々と梅雨に入りました。梅雨は気分がすぐれませんが、一度小雨の蓮田を覗いてみてください。蓮の葉に溜まる水玉の動きが、非常に軽やかで見ているだけで楽しいです。蓮の葉の表面は10マイクロメートルほどの長さで、頭が半球の突起で覆われています。この表面の突起のため、葉の表面には直接水が浸透せず、表面張力により撥水性とよばれ、水が集まり蓮の露と呼ばれる水滴になります。この水滴が微風によって葉の表面を転がる風情を、日本人は愛でてきました。
近年、この撥水性を応用して、ナノテク、薄膜技術、繊維などの分野での研究がさかんです。オリンピックの競泳の水着に応用されたのは記憶に新しいです。