月別アーカイブ: 2014年5月

今年は実生栽培に挑戦2

「今年は実生栽培に挑戦/」植えつけ15日後です。

2粒とも無事に浮葉が出ました。細い細い頼りないような茎です。元肥をしなかったので、今日ほんの少しだけパラパラと施肥をしてみました。‎

ミ―ホァ村実生2粒5月22日施肥1

この種はベトナム南部メコンデルタ地帯のドンタップ省タップムイ県ミ―ホァ村の蓮田の種です。ピンクの一重ですが、実生の場合は同じものが咲くとは限りません。
一年中暑い地域で咲く蓮なので、果たして日本の冬が越せるか?が一番の課題です。

発芽までの記事は5月7日の「蓮の豆知識」をご覧ください。

 

 

 

 

 

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上野不忍池「蓮観察デッキ」5月19日の様子

 

うーん、ちょっと心配な状態でした。

蓮観察デッキ2014・5・19

この時期に鉢植えからは浮葉が殆ど出ていません。周りの浮葉は以前からある不忍池の蓮です。これが成長すると鉢植えの蓮が観察しにくくなるのでは?と心配です。

蓮観察デッキ2014・5・19 2

「大賀蓮」の鉢からは一つも出ていませんでした。

蓮観察デッキ2014・5・19 3

鉢栽培の種蓮根の植えつけがちょっと浅いのでは?種蓮根の最後の部分(頂芽と反対側)が土の上に出ているのが見えています。浅植えで栽培する人もいますが・・・

どうか元気に育って、特徴ある品種を観察できますように。

 

 

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「藕糸織り」折口信夫(おりくち しのぶ 1887年~1953年 日本民俗学者・国文学者・国語学者)

「藕糸織り」折口信夫(おりくち しのぶ 1887年― 1953年 日本 民俗学者、国文学者、国語学者)

十一
若人等は、この頃、氏々の御館ですることだと言って、苑の池の蓮の茎を切って来ては、(ハス)(イト)を引く工夫に、一心になって居た。横佩家の池の面を埋めるほど、珠を捲いたり、解けたりした蓮の葉はまばらになって、水の反射が蔀を越して、女部屋まで来るばかりになった。茎を折っては、繊維を引き出し、其片糸を幾筋も合せては、糸に縒る。郎女は、女たちの凝っている手芸を、ぢつと見て居る日もあった。ほうほうと切れてしまふ藕糸を、八()、十二()二十合(ハタコ)に縒って、根気よく、細い綱のようにする。其を積み麻の麻()(ごけに繋ぎためて行く。(中略)

刀自たちは、初めは、そんな(の技人のするような事は、と目もくれなかった。
だが時が立つと、段々興味を惹かれる様子が見えて来た。

こりや、おもしろい。絹の糸と、積み麻との間を行く様な妙な糸の―。
此で、切れさへしなければなう。(中略)

寺には其々の技女が居て、其糸で、唐土(モロコシ)(ヤウ)といふよりも、天竺風な織物に織りあげる、と言ふ評判であった。女たちは唯功徳のために糸を積いでいる。(中略)

だが、其がほんとは、どんな織物になることやら、其処までは想像も出来なかった。
若人たちは茎を折っては、巧みに糸を引き切らぬやうに、長く長くと抽き出す。(中略)

磨かれぬ智慧を抱いたまゝ、何も知らず思はずに、過ぎて行った幾百年、幾万の尊い女性の間に、()の花がぽっちりと、莟を擡げたやうに、物を考へることを知り染めた郎女であった。

十六

もう池のほとりにおり立って、伸びた蓮の茎を切り集め出した。其を見て居た寺の婢女が、其はまだ若い、まう半月もおかねばと言って、蓮根(を取る為に作ってあった蓮田()へ、案内しようと言ひ出した。(中略)

 

板屋の前には、俄かに、蓮の茎が干し並べられた。さうして其が乾くと、谷の澱みに持ち下りて浸す。浸しては晒し、晒しては水に(でた幾日の後、筵の上で槌の音たかく、こもごも、交々と叩き柔らげた。(中略)

 

日晒しの茎を、八針に裂き、其を又、幾針にも裂く。(中略)。

蓮は池のも、田居のも、極度に長けて、莟の大きくふくらんだのも、見え出した。婢女は、今が刈りしほだと教えたので、若人たちは皆手も足も泥にして又田に立ち暮らす日が続いた。

十八

もう池のほとりにおり立って、伸びた蓮の茎を切り集め出した。其を見て居た寺の婢女が、其はまだ若い、まう半月もおかねばと言って、蓮根(を取る為に作ってあった蓮田()へ、案内しようと言ひ出した。(中略)

 

板屋の前には、俄かに、蓮の茎が干し並べられた。さうして其が乾くと、谷の澱みに持ち下りて浸す。浸しては晒し、晒しては水に(でた幾日の後、筵の上で槌の音たかく、こもごも、交々と叩き柔らげた。(中略)日晒しの茎を、八針に裂き、其を又、幾針にも裂く。(中略)。蓮は池のも、田居のも、極度に長けて、莟の大きくふくらんだのも、見え出した。婢女は、今が刈りしほだと教えたので、若人たちは皆手も足も泥にして又田に立ち暮らす日が続いた。

 

なにしろ、唐土で()も、天竺から渡ったモノより手に入らぬ、といふ藕糸織りを遊ばそう、といふのぢゃものなう。 (以下略)

 

『死者の書』(昭和14年1-3月「日本評論」初出)
昭和30年6月、中央公論社『折口信夫全集』第24巻より)                     

 

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今年は実生栽培に挑戦

蓮の花を咲かせる方法については1年前の2013年4月15日「蓮の豆知識―実生から花蓮をそだてる」と言う記事があります。
昨年の記事では「葉が2、3枚出たら植えつける」と書かれていますが、発芽して日をおかずに植えつけたらどうなるかしら?と思い挑戦してみました。

種の成熟度を確かめる

種を水に入れ、底に沈んだものだけを使います。水に浮かんでいるものは未成熟なので発芽しません。

発芽処理

20145月7日実生発芽

4月29日にニッパーで種の平らな部分を切り取り、ガラスコップに水を入れ日の当る窓辺に置いて5日目から発芽が始まりました。
この写真は水に入れてから8日目の状態です。
同じコップに入れましたが、種によって発芽状況に差があります。
蓮の種の殻は非常に硬いので、発芽を促すために、ニッパー、ペンチ、花鋏、やすりなどで傷をつけます。丸くて滑りやすいのでくれぐれも注意してください。

20145月7日実生植え付け

実生用の土は荒木田土7黒土3の混合にしてみました。まだ幼い芽なので肥料は入れません。土の表面から5~6㎝位中に、そっと沈めました。水を張り、日当たりの良いところに置きます。

20145月7日実生植え付け2

春に種蓮根を植えつけると夏には花が咲きますが、実生の場合は今夏は咲かないこともあるようです。来春、掘りだして良い種蓮根が出来ていたら植えつけ直せば、夏には咲くでしょう。この実生の鉢、どうなるでしょうか?ちょっと楽しみです。

実生の場合は親と同じ色、姿の花が咲くとは限りませんが、種から花を咲かせる達成感があります。品種名にこだわらなければ、挑戦してみてください。

 

 

 

 

 

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